『東かがわ〜阿南』
2007.8.6 
 昨日の疲れからか、なかなか目が覚めず、結局8時30分。今日はできるだけ距離をかせぎたいので、支度をして、昨夜、頭を打つ前に購入していたパンを朝食にして、すぐに出発した。
 出発するときに、ホテルのフロントの人にここら辺りで観光の名所はありませんか?と聞いたら引田の街並みと教えてくれた。引田は、国道11号線ぞいにある。割と近い場所にあったので、迷うことなく引田の町へ入っていく。
 「昔ながらの街並み」、を見るというのも、この『つぎはぎ日本一周』では定番になってきた。さて、引田はどんな街並みか。街中に入っていくと意外な建物が見えてきた。なんと壁の色が赤なのだ。古い街並みというと、どちらかと言うと地味な色をイメージしていたのだが...。それでも、そこにいて、眺めていると、この赤色が何とも言えず良い雰囲気を醸し出しているように見えてくるから不思議だ。醤油をつくっているところらしい。この赤い壁の建物以外にも昔ながらの街並みはあったのだが、あまりにここのインパクトが強くほかの場所は印象がどうしても薄くなる。自動販売機なども、景観を損なわないように、工夫してあった。

引田の街並み
   

   

 さて、次に向かったのは、鳴門。できたら鳴門大橋まで行きたいのだが、自転車で行けるのか、多少心配しながら進む。と、言うのも、昨日の屋島ドライブウェイの例もあるように、自転車が通れない道が、ある場合があるのだ。まあ、そうならないように祈りながら進む。上りにさしかかり、昨日から痛かった右ひざの内側が、再び痛み始めた。幸い左ひざは、回復しているようで痛みを感じなかったので左足を中心に力を入れてペダルをこぐようにした。ロードバイクで長い距離進むとき、ちょっとしたポジショニングの違いで、いろいろなところが痛くなる。今回も、その可能性があると、思い、少しサドルの角度と、ハンドルの角度を調整した。

  

 大分上ってきたところに、小鳴門大橋で出る。橋の名前から分かるように小鳴門海峡にかかる橋だ。小はついていても普通の橋から比べると随分立派な橋で、下を覗いて見ると結構潮の流れが早い。この橋を渡っても、アップダウンを繰り返し、膝には結構くる。それでも、景色はすばらしく、心をなごませてくれる。益田の方ではあまり見かけない養殖用の船?が、何艘もうかんでいた。日よけだと思われるが、テントのようなものがどの船の屋根の部分にもあるのが印象に残った。湾になっていて比較的穏やかな海だからこういう船なのだろう。

小鳴門海峡
 

 さらに、進んでいくと、ものすごく急な橋が見えてきた。遠くからも見えていた角度のある橋を渡るのだ。その手前にパーキングエリアがあったので、景色を眺めるついでに、すこし休憩をとった。すばらしい景色が眼前に広がる。いいなあと思っていたのだが、このパーキングエリア、ゴミがものすごく散らばっている場所があった。よく見ると、粗大ゴミなどが捨ててあるのだ。こんなにすてきな場所になぜそんな無神経な自己中心的な行動ができるのか、と悲しくなった。美しい自然、うつくしい景色というのは、一人一人が意識して守っていかないといけないと、改めて感じた。心ない数人の人のために、折角の景色も台無しになるのだ。半面教師として肝に命じておきたい。

  

  

 この橋を過ぎ、少しすると下りがまっていた。一気に海面付近まで下るのだ。この下り自体は、最高に気持ちがいいのだが、鳴門大橋は、海面すれすれにかかっているわけではないのはわかっている。下りながら、ということは、もう一度あの高さまで上らないといけないのだなあ、ということを考えていた。海面付近に来て、振り替えると、さっき必死こいて渡っていた斜めの橋がはるか遠くに見える。あんなところから降りてきたのかあと、なんだか不思議な気持ちになる。

 

 さて、今度はのぼりである。自転車通行可の結構広い歩道があったので、そちらを行く。上りはスピードが出せないので、ここを通るのがちょうどいい。よいしょ!と思わず声が出そうな坂を上っていく。足が万全だったら、それほどきついとh思わなかっただろうが、今日の足にはきつい。やっと鳴門公園に到着。ビアンキにガギをかけ展望台に向かう。
 そこからの眺めはやはり迫カがある。よくこれだけのものを造ったなあと素直に感心する。そんなことを思っていると、その横で渦の道の案内をしていた。鳴門大橋を400mほど歩いていける歩道があるということだった。そこの展望所からは、渦が真下に見えるらしかった。ただ、渦は時間が決まっていて、今日は少し前に渦ができる時間は終わっていた。それでもとても興味があったので、資料館との共通券を購入した。

鳴門大橋&渦の道
   

 資料館の横の道を下って行く。思ったより大勢の人が歩いていた。橋の道に入る所でチケットを見せ、いよいよ歩道へ入る。ガラス張りで外の海が見わたせ、とても気持ちいい。おもしろいのは突然、足の下にもガラス張りの床が設置されていることだ。何も知らないでいきなりなので本当にびっくリする。他のお客さんのりアクションを見るのもおもしろかった。ガラスの前でびっくりして飛び上がる人、大声を出す人など様々。展望所にも、こうしたがラス張りの床が何ヶ所可あり人々は恐る恐る覗いていた。中には勇敢にも、上を歩いたりする人もいた。そういう人を見ると自分もやってみたくなり、挑戦。うん。平気ー平気。この渦の道はお勧め鳴門公園に来たら是非是非。帰りも当然歩くのだが、今度は景色だけでなく、展示物にも目を向けてみた。この展示物は、鳴門の歴史についてのもので、これも興味深く見ることができた。それによると、鳴門は以前は塩田が広がっている場所だったらしい。また、ワカメなども多く取れていたようだ。大正時代にも橋をかける計画を提案した人物もいたそうだが、あほなことをいうなと言って国会ではあいてにされなかったらしい。それが、昭和51年に橋をかける工事がはじまり、昭和60年に、完成したそうだ。資料館でもそうしたことを詳しくビデオ映像などで見られるようになっていて、ここはここで、面白かった。

    

 鳴門公園を後にし海岸線に出る。間近の橋や橋の中からの鳴門大橋もいいが、ちょっと離れた場所から見る鳴門大橋もかっこいい。何枚か写真を撮った。鳴門海峡は流れが速いからだろう、海水浴によさそうに見える海岸にも人はほとんど見えなかった。ところどころ、遊泳してもいい場所があるようで、そういうところは、海水浴客でにぎわっていた。同じように見えるのだけれど、潮の動きまではわからないので、禁止区域は危険なのだろう。
 大橋が見える道を過ぎ、少し山道のようなところを越える。そこをすぎると、再び海が見える。そして、ここにも大きな橋がかかっていた。この橋を渡り右に進むと鳴門の市街地に入るのだ。今回は、市街地にはよらず、岡崎城を目指す。

  

 登り口は、ぐるっと回ったところにあり、途中中学校があった。ここの道もほかの城と同じように結構急な坂だ。登りきったところに広い駐車場があった。いいところに休憩所があったので、中を見ると、先客が...。黒猫である。風の通りもよく、日陰でとても涼しい。猫は、過ごしやすいところをよく知っている。天守閣には、ここから階段を上っていく。途中、さっきの猫の子どもであろう、かわいい子猫がいた。草が生い茂り手入れがあまり行き届いていない庭を通ると、立派な天守閣がデーンと威厳を放ちながら存在していた。今日は月曜日ということで、残念ながら休館日。昨日から天守閣にはなかなか入れない。天守閣には上れないものの、高い場所なので、ここからの眺めも、気持ちいい。休憩所に戻ると、さっきの子猫と、もう一匹の子猫が親猫によりそうようにして昼寝をしていた。「ここは、すずしいねえ、きもちええじゃろ、ちょっと休憩させてね」と声をかけ、私も、猫と向かい側のベンチに寝転んだ。これが、とても気持ちよかった。ハンドタオルを水に濡らし、ほてった体を冷やす。ついでに、昨日打った頭のところにもそのタオルをあてる。これが、また気持ちよかった。かすり傷とはいえ、打ったことにはかわりはない、冷やすことで回復していくようだった。そんなことをして、休んでいたら、ほんの少しの時間だったが、本当に寝てしまった。でも、これのおかげで元気がもどったようだった。

岡崎城
   

   

 城を出発したのが、だいたい2時半。「つぎはぎ日本一周」は、どうしても、昼食の時間が不規則になる。ちょうどいいところに、食事するところがなかったり、好みのものがなかったりするのだ。いいとkもろがないかなあと、昼食場所を探しながら進む。鳴門大塚スポーツパークというとこがあった。よく見ると、ポカリスエット競技場があったり、オロナミンCスタジアムという球場があったりした。あの、大塚製薬がスポンサーの運動施設なのだ。商品名がそのまんま競技場の名前になっているのも、なかなか大胆で面白い。

   

 さらに進んでいくと「ごはんや 日の出食堂」という看板が...。今日の昼食は、ここに決定。中に入ると、学食のように自分で好きなものを入れるシステムになっていた。こういうシステムだと、ついつい多くとってしまう。まあ、疲れたからだには、そのくらいでちょうどよかったのかも。おいしくいただき、先へ進む。

 

 眼前がぱっと開ける。吉野川である。さすがに広い。この川を渡ると徳島にはいる。さすが、徳島、ところどころで、阿波踊りの練習だろうか、軽快なあのリズムが聞こえてくる。徳島大学からも、練習中の音楽が聞こえてきた。徳島市内は、ちょっとわかりにくく、駅にいこうとしたが、なかなか行けず、同じとlころを2回ぐらい回ったようなきがした。城跡だと思うがちょっとした公園がある。阿波踊りの本場、町のいたるところに、阿波踊りのモニュメントがあった。眉山の方に行きたかったのだが、結局よくわからず、先へ進むことにした。後でガイド本などを見ると、眉山の山麓には、昔ながらの街並みがあると分かリ、ちよっと残念な気持ちになる。

徳島市内
   

  

 まだ予定の100kmには到達していないが、膝の痛みがひどくなり、なかなか距離をかせげない。いい宿があれば、そこで終ろだと考えながら進む。しかし、こういうときに限って宿がないのである。阿南市に入るが、なかなかビジネスホテルがみつからない。町を行ったり来たりしたが、駅もよく分からなかった。だんだん薄暗くなっていく、こういう時の心境はなんとも心細く、悲しい気持ちにさえなる。まあ、最悪の場合は野宿だ!と腹をくくって、最初に夕食をとることにした。
 夕食は昼食と同じごはんやの阿南店、好きな量だけ選べるところがいい。セルフサービスなので、食器などを返却口に戻すときに、近くにビジネスホテルがないか聞いて見た。すると、親切に駅の場所などを教えてくれた。一度は野宿を覚悟していただけに、すごくありがたかった。言われたように行ってみると、ビジネスホテルがあった。今日は、なんとか無事に一日を終えることができた。

   

  

 本日のデータ
  走行距離 101.91km
  平均速度  16.81km/h
  最高速度  57.0km/h 
 鳴門エディ&渦の道料金 880円
 ホテル代 5800円

 
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