『阿南〜甲浦』
2007.8.7 
 7時過ぎに目を覚ます。すぐに支度をして出発する。サービスで、朝、コーヒーとパンが出たのだが、さすがに、体力勝負のこの旅の場合、これだけでは足りないので、コンビニでハンバガーを買って食べる。今日のコースは、非常に微妙なところで、鉄道がある最後の駅甲浦までのおよそ70kmで終わるか、室戸岬を越え、高知側の奈半利まで行くか?というこなのだ。奈半利までの距離は、石見ライドのようにひたすら走るだけとなれば、なんとかなるかもしれないが、途中で観光をしながら進むこの『つぎはぎ日本一周』ではそれも無理そう。しかも今日は最終日なので、午後4時ごろには終了して、電車に乗らないと、益田にたどり着けないのだ。ということで、今日はとりあえずは甲浦を目指すことにして、スタートした。
 今回は、忘れずに持ってきたバックミラーやはり、あると、大きな動作をせずに後ろを確認できるので持ってきて正解だった。国道55号線は、星越峠という幻想的な名前の峠を通る。

  

   

 標識には美波(旧 日和佐)と出ていた。日和佐は、ウミガメの来る浜があることで、有名なのと、『つぎはぎ日本一周』定番の城があるのでまずは、そこに寄ってみた。ウミガメが来る浜という標識に従って進む。
 ウミガメの形をした公衆電話が目に入ってきた。ここがウミガメの浜だ。ウミガメが来るというと、相当広い浜、例えば鳥取砂丘に近いような浜があるのかと思っていたのだが、意外に小じんまりした砂浜だった。ウミガメが上陸するような時間帯はっ立入禁止なのだが昼間は入ってもいいということで波うちぎわまでおりてみた。ここにウミガメが来ると思うと何か不思議な感じである。この後日和佐城に行ったときそこの管理人さんに教えてもらったのだが、昔は200匹近いウミガメが上陸していたそうだが近年は減ってきたそうだ。看板には、今年18匹の上陸があったそうだ。今は、とても貴重なウミガメだが以前は卵を取ったりする人もいたそうだ。浜自体も減ってきているそうだ。

ウミガメの来る浜
  

  

 日和佐城は、海の中に城があるような感じで、上手に湾を堀として利用している。ここも、急な上り坂を必死に登と、立派な天守閣が見えてくる。銅像のところに自転車をとめさせてもらい、天守閣に入る。今回の旅で、初めて入ることができた。中は、ウミガメの展示などもあり、興味深く見ることができた。天守閣からは日和佐の町や、さっきまでいた大浜などがよく見え、とても気持ちいい。大浜のところでも書いたが、管理人さんから、ウミガメのことをいろいろと教わった。南阿波サンラインのことを聞いたら、トライアスロンのコースにもなっているということで、自転車も大丈夫とのことだった。

日和佐城
   

   

 その南阿波スカイラインに入る。最初のころは、山の中を奥へ奥へ入っていく感じだ。そんなことを考えていると、なんと、私の目の前を大きな猿が何かを口にくわえて横切ったではないか!あ〜びっくりした。車を運転していて、目の前をいのししや狸などが通過するということは今までにも何度か経験が(これ自体もすごい?さすが、島根)猿が横切ったのは初めてだった。しかも、自転車で進んでいるときに動物に横切られる、こういう経験は初めてなので、驚きも大きかった。まあ、猿はそのまま山の中へ消えていったので、危険な感じは全くなかったのでが・・・。それにしてもびっくり。
 のぼり坂が続く。標識には10%の坂とあった。海沿いを走るというイメージと違って坂がきついことの方が強く印象にのこった。必死になって上っている横を何台もオートバイが追い抜いていく。やはり、もう少し行くと気持ちいい景色が見えてくるのだろう。バイクのツーリングには最高の道かもしれない。

 

   

 相当上ってきたところで、海が見え始めた。はるか眼下に見える海は、また格別だ。この道には展望所が4カ所あり、最初の展望所に到着。さっき、追い抜いていったオートバイの集団が休んでいた。オートバイの旅もまた、違った楽しさがあるのだろう。展望所から見える景色は確かにきれいなのだが、少々木が生い茂り過ぎて海が見えにくくなっているところもあった。

   

 先に進むと、ここからは、どこからでもきれいな景色が堪能できるそんな道で、何度も足をとめて、写真をとった。湾になった感じと、断崖とがいい感じで美しさを織りなしていた。残念ながら、第2の展望所は、いつの間にか行き過ぎていて、第3、第4展望所で、景色を楽しんだ。第4に近づくときに、天候が急にあやしくなったのだが、第4展望所で休んでいると、ついに、降り始めた。結構大粒の雨だ。ラッキーなことに、そこには、屋根つきのベンチなどがあり、自転車ともども雨宿り。少しすると、雨がやんだので再び自転車で進む。

   

  

 阿波海南という町だと思うが、いよいよ雨が激しくなってきた。ちょうど、昼でもあったので、雨宿りがてら、昼食をとることにした。ちょっとぜいたくだが、大盛りのうな丼を注文した。出てきたうな丼は、うなぎが上だけでなく、ご飯の中にもある、二重構造になっていて、大満足だった。昼食が終わってもあまり止む気配がなかった。ここは、決断のとき、雨の中を進むことにした。写真の右はシチリアレモンウォーターというもので、1リットルで105円というお得な飲み物。これで、随分水分補給の費用が助かった。

   

 夏だからでもあるが、雨の中の走行というのは、思ったほど苦痛ではない。ただ、携帯や、デジカメなどが濡れないようにビニールなどで、包んだ。それでも、時々は、はっとする景色に出会うので、雨の中ではあったが、デジカメを取り出して景色をとったりした。特に那佐湾は、湖か川のような感じで細長くなっていて、穏やかなその海面はなんともいえないすばらしい景色だった。

   

 本日の目的地甲浦に到着。海岸には、海水浴客が雨の中ではあるがちらほらといた。根性だ。その海岸に見慣れない建造物が、花火用の見物所かなにかかと思ったが、説明を見ると津波が来た持の避難場所だった。駅は少し海から離れた所にあった。とてもかわいい駅舎でテしビか何かに出てきそうな感じだ。中には売店があり、その売店で切符も売っていた。実はこの駅はJRの鉄道ではなく、たぶん第三セクターだと思うが 阿佐海岸阿佐東線というものだ。その売店のおばちやんのお孫さんだと思うが、2〜3年生ぐらいの女の子がお手伝いをてていた。駅舎の横でビアンキを分解し輪行バックに入れたのだが、その女の子不思議そうに眺めていた。

   

 

 甲浦からは、阿佐海岸阿佐東線なのだが、中のつくりがとてもかわいい感じになっていた。夏バージョンなのだろう、天井に朝顔などがかざってあった。

 

 学校から携帯にメッセージが入っていたので、連絡をとったら、訃報があり、学級の連絡網を使って、そのことを全員に知らせる必要がでてきた。以前なら、旅先にまでは、連絡網をもってきていなかったので、大変だったと思うがスマートフォンにしてからは、エクセルや、ワードも使えるので、携帯のメモリカードにそういったものも全部入れて持ち歩いていたのだ。お陰で、この連絡網を見ながら、旅先からだったがなんとか連絡をすることができあきた。助かった。
 乗り換えをして、JRへ。徳島、までは、各駅停車だ。いつものように、うとうとしたり、旅を振り返ってメモ帳にレポートを書いてりしてすごす。さっきいも書いたように、この前から、携帯はスマートフォンであるX01HTを使っているので、予定では、モバイルワードに、レポートを打ち込んでいくはずだったのだが、充電器を持ってくるのを忘れたため、バッテリーが残り少なくなっていた。いろいろなところに連絡をしなくてはいけなかったので、バッテリーがよけい気になり、せっかくの最新機器も十分には活用することができなかったのだ。3日も旅をするときには、必ず充電器が必要ということがよくわかった。
  徳島からは、特急に乗る。ここも、いいポジションにすわることが、でき、輪行袋をそれほど邪魔になることもなく、運ぶことができあた。外を眺めていると、なんと、大きな虹が出ているではないか、以前島大の講座で教えてもらったことと同じように、二重になっていて、外側の色の順番は逆になっていた。それにしても大きな虹。感動。
 高松で乗り換えをし、再び瀬戸大橋をわたる。 時 分、早島に到着。ここから益田までまだ、260km距離がある。もう一頑張りだ。疲れから、何度かサービスエリアで、仮眠をしながら帰った。今回3日間の『つぎはぎ日本一周』をしたのだが、やはり、旅はいい。と思った。確かに大変なことはいろいろとあるが、自分の責任で、すべて自分で考えながら旅を続けていくのである。ロールプレイゲームを自分が主人公になって実際の場所を使ってやっているような醍醐味がある。家族への感謝を忘れないよう、これからも続けていこうと思う。次は?

 
帰りにいつもの小谷サービスエリアで、たこ天ラーメンを食べる。

  本日のデータ
  走行距離 77.77km
  平均速度 19.4km/h
  最高速度 58.5km/h
 日和佐城入場料 200円
 甲浦〜海部 鉄道代 270円
 海部〜早島 鉄道代 5760円
 駐車料金3日間 2100円
 高速代 早島〜戸河内 3000円(深夜割引) 

 
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